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zoom RSS オールモスト・フラットヘッド誕生までの歩み

<<   作成日時 : 2011/08/10 13:03   >>

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オールモスト・フラットヘッドの開発秘話をご紹介する、する、と予告していながら、時間がかかってしまい、ごめんなさい。ブログにアップする前に確認したいことがあったのですが、ようやく準備が整いました。まず今日は、オールモスト・フラットヘッド開発に至るまでの、ウディ開発の歩みをご紹介したいと思います。


この記事から読まれる方のためにちょこっと説明しておきますと、ここで話題にしているのは、金属トーンリングに代わる木製トーンリングをリムの上に接着した、一体型の木製「トーンリング+リム」です。こうしたコンセプトの商品はこれまでにも存在しましたが、『ウディ』はトニー・パスが開発した製品の総称(フラットヘッド、アーチトップ、オールモスト・フラットヘッド)として使っております。


(以下は、今年、体調が悪化する中、トニー自身が書いた原稿「オールモスト・フラットヘッドの歴史」を元に書かせていただきました。この原稿の後半一部はバンジョーニュースレターの記事の中で引用されましたが、前半は省略されてしまったので、この場でご紹介したいと思います。)

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『ウディ』の元となるリムをトニー初めてIBMAに持っていったのは2001年のことでした。五大湖から引揚げたロストティンバー・バーチで作ったブロックリムに、フラットヘッド型にカットしたアイアンウッド製のトーンリングを接着したものを、オープンバックバンジョーに組んでいました。ブースを訪れて試奏する人たちに、「中を覗かずに、何のトーンリングが使われているか当ててみて」と訊ねたところ、ほとんどの人がWhyte LaydieかTubaphoneと推測し、ブラスフープと答えた人も若干いたそうですが、ただ1人、こう答えた人がいたそうです。「音にウッド的なものがある」


その後1年間、トニーはトーンリングに最適な材をみつけるため、をさまざまな種類の木でトーンリングを作り、(ロスティンバー・バーチ製)リムと組み合わせてみました。エボニー等のトーンウッド(楽器木材)は、(一部プライリムとの組み合わせでは悪くはなかったのもの、)トニーのロストティンバー・バーチ製リムと組み合わせると、メタリックな音になりボツとなりました。あれこれ試してみた結果、断トツで良かったのが「ロストティンバー・バーチ製トーンリング」+「ロストティンバー・バーチ製リム」の組み合わせでした。


2005年2月、バーチ×バーチの『ウディ』(トーンリングはフラットヘッド型)を使って、初めてリゾネーター・バンジョーを組んでみました。タートルヒル・バンジョーは、すでに『ウディ』のオープンバックは作っていましたが、『ウディ』のリゾネーター・バンジョーもラインナップに加えてみようかという話がトニーとデイブの間で進んでいたのです。慎重なトニーは、近々ポール・ホプキンズが来るから、彼の意見を聞いてから決めようと提案したのですが、このリゾネーター・バンジョーを弾いたポールは、すぐにデイブに電話をかけ、すぐにでもこの『リゾネーター・ウディ』を作るべきだと伝えました。ポールは、金属トーンリングが無くとも、このバンジョーに欠けるもの(物足りなさ)は何1つない、と述べたそうです。


その晩、トニーはポールと相談し、ポールのバンジョーを『ウディ』に換装してSPBGMAに持っていくことにしました。試奏した人たちから大好評で、ここでもまた、金属トーンリングが無いという事実に気づいた人はいなかったそうです。


2005年のIBMAで、タートルヒルはウディ(フラットヘッド)・リゾネーター・バンジョーを2本展示しました。多くのプレーヤー、ビルダー、レコーディング・プレーヤーなどがこのバンジョーから、「トーンリングが無いなんて信じられない」、「なんでトーンリングにすべてのお金をつぎ込んできたんだろう」、「ブルーグラス・バンジョーの音だ」など、音の面で高い評価を受けたばかりでなく、金属トーンリングを使った通常のバンジョーに比べて約3ポンド軽いというのも大好評だったそうです。IBMAの1週間が終わる頃には、『ウディ』は『ブルーグラス・ウディ』と改名されました。

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    『ブルーグラス・ウディ・フラットヘッド』


2006年、『ブルーグラス・ウディ』にアーチトップタイプが加わりました。

画像

    『ブルーグラス・ウディ・アーチトップ』


そしてその年のIBMAに、フラットヘッド、アーチトップの両方を持っていった・・・というところで、先日の話につながっていきます。




《7月22日の「オールモスト・フラットヘッドの秘密(予告) 」より抜粋》


その開発に着手するきっかけについて、トニー自身がこう語っています。


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2006年のIBMAの時、フラットヘッド・ウディを使ったバンジョーと、アーチトップ・ウディのバンジョーの両タイプを、僕たちのブースで展示したんだ。

どちらも大好評だったんだけど、IBMAの1週間が終わりに近づく頃、とても興味深いことが起きた。フラットヘッドよりアーチトップのほうがいいと言う人が多くなったんだ。皆の意見によると、アーチトップ・ウディのほうは(フラットヘッド・ウディに比べて)音のクリーンさとクリアさが少々勝っていて、一方、フラットヘッド・ウディのほうは低音が(アーチトップ・ウディよりも)勝っていた、ということだった。

IBMAの終了と共に、僕は新しいプロジェクトに取り掛かった。それは、(アーチトップ・ウディの)クリーンでクリアな音と、(フラットヘッド・ウディ)の低音を、1つのリムで実現する、というチャレンジだった。

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皆さんだったら、フラットヘッドとアーチトップのどんな違いに着目し、どうやって両方の利点を1つにする方法を考えますか  


次回、トニーがどう考え、どういう手法をとったかお話しますので、それまで皆さんも考えてみてくださいね〜!






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コメント(3件)

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「ポールは、金属トーンリングが無くとも、このバンジョーに欠けるもの(物足りなさ)は何1つない、と述べたそうです。」これには全く同感です。(5月のギターショーで弾かせて頂いた感想です。)

2011/08/10 19:23
ほとんどの方がそう思ってくださったのではないかと思います。さらに言えば、5月のイベントで試奏していただいたものは、ポールが弾いた『ブルーグラス・ウディ・フラットヘッド』に新たな要素が加わった『オールモスト・フラットヘッド』だったわけですから、「足りないものがない」だけでなく、何か、プラスのものがあると感じてくださった方も少なくなかったようです。
R
2011/08/11 08:24
確かに、特に高音の幅の広さと明るさは金属製トーン・リングよりも優れていました。(低音も決して劣ってはいませんでした)

2011/08/11 16:07

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