デザートローズ・バンジョー

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zoom RSS トニー・パス永逝

<<   作成日時 : 2011/07/30 08:58   >>

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大切な友人であり、すばらしいリムでバンジョー・コミュニティーに多大な貢献をしてくれたトニー・パスが、癌のため、本日永眠しました。

日本のプレーヤーの中にも、彼のリムを愛用し、本人に会ったことはなくても、身近に感じてくださっている方が大勢いらっしゃると思います。

幸い、初期からトニーと共に仕事をし、TPSリムの名の一部ともなっているキービー・シェイファー(Schaeffer)によって、リムの生産は今後も継続されます。スコットも、トニーが遺してくれたものを守るために、キービーを支援し、これからもトニーのリムでバンジョーを作り続けていきます。


今朝は訃報に接し、悲しい朝となりました。少し落ち着いてから、またゆっくり書こうと思います。


(更新)
「使うなら、この写真を使ってほしい」とトニー自身が選んだ写真です。

画像



(更新)
コメント欄への書き込み、ありがとうございます。日本にも彼のリムのファンがいてくれたことは、スコットから聞いて知っていましたし、喜んでいたと思います。

年明けだったでしょうか、かなり悪い状況だということを本人から聞いていたので、今日までよく頑張ってくれたと思います。

以前にもふれたかもしれませんが、トニーはもともと機械のエンジニアだったのですが、心臓が悪く、仕事を早めに辞めざるを得ませんでした。その後、たまたまバンジョーを習い始めたトニーは、ある種の職業病といいますか、リムの構造に興味を持ち、あくまでも趣味として(過去に存在したブロックリムを改良した)新たなブロックリムを考案・製作しました。そのある段階で、スコットがたまたまそれを知り、リムの開発に協力、そして完成後、乗り気でないトニーを無理矢理IBMAに誘い出したことが、ステリング・バンジョーとの電撃契約に結びついたという話は、このブログの読者の方はすでにご存じだと思います。

そんなつもりは全くなかったのに、一夜にして、バンジョーリム・メーカーになってしまったトニー。 短い年月に、次々とリムを世に送り出してくれたのは、1つ前の記事で少しご紹介しました。

「これから、さらにどんなリムを作ってくれるのか」という皆さんの期待を感じるたび、本当のことを言えずに心苦しく思っていました。が、本当に不思議な運命を感じるのですが、トニーは、自分にやれるすべのことをちょうどやり終えてから、この世を去りました。

2ヶ月くらい前になると思いますが、スコットがトニーに電話をした時、「やり残したこと、誰かに引き継いでほしいことはないか?」と訊ねました。するとトニーは、「やれることは全てやった。でも、もし誰か、何かやりたいことがあるのなら、自由にやってくれていいよ」と答えたそうです。

男性が皆、短命という家系のトニー。彼は、自分の父親や親戚のどの男性よりも、長生きしたそうです。まるで、この世を去る前に、トニーの知恵と技術でバンジョー・コミュニティーに大きなものを遺していけとばかりに、天が彼に特別に与えた年月だったのではないかと思うのは、この私だけでしょうか。。。 彼が、自分で「やれることは全てやった」と言えるところまで時間があったことを、感謝したい気持ちでいっぱいです。

トニーにとっても、充実した10年だったと思います。早めの引退を余儀なくされたトニーは、新たな仕事と巡り合い、その作品が多くの人から愛され、求められ、生産に追われる日々を心の底から楽しんでいたと思う、とスコットが言っていました。

スコットは今後も、バンジョーを作り続ける限り、トニーのリムを使っていくでしょう。それは、トニーが親しい友人だったからというだけでなく、今日手に入るものの中で最高のリムと確信しているからです。(将来的にも、超えるものは、なかなか出てこないでしょう。。。) そして私も、トニーのリムについて1人でも多くの日本のプレーヤーに理解を深めていただくために、微力ながら情報発信を続けていくつもりです。トニーの最後の作品となったオールモスト・フラットヘッド。お約束した記事は、近々アップします。





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コメント(16件)

内 容 ニックネーム/日時
ブルーグラスバンジョーに多大な影響を与えると同時に病に苦しみながらも新製品・新技術に取り組んでいたんですね。後継者がいることは不幸中の幸いですね。ご冥福をお祈りいたします。
こばやし
2011/07/30 09:38
とても残念です。
スコットさんと私の間には、いつもトニーさんがいたからです。いつか、天国でお会いしましょう。

2011/07/30 10:39
いつまでリムの制作を続けられるか...というような言葉が以前にもここのブログにあったと記憶してますが、まさかこんなに突然にやってくるとは。

私はトニーさんのリムを持ってはいませんが、いつかは使ってみたいとずっと思ってました。オールモスト・フラットヘッドのウディが大きな足跡に思えます。

地上ではお会いできませんでしたが、"I will meet you in the morning just inside the eastern gate overthere." です。

2011/07/30 15:18
訃報を知り、彼の作ったリムが組み込まれたデザートローズのバンジョーに初めて出会い、ときめいたことを改めて思い出します。
これからもそのバンジョーを鳴らし続けることが故トニー・パス氏への最大の供養ですね。
合掌
ヤキソバ
2011/07/31 13:33
ヤキソバさん
本当にその通りですね。
ちなみに、私が持っているスコットさんに作って頂いた3本のバンジョーは、全てトニー・パスさんのリムです。感謝なことです。

2011/07/31 17:16
あらためて デザートローズさんが 本物のバンジョーを教えて下さっていることを痛感いたしました。
柴又
2011/07/31 22:27
ご冥福をお祈りいたします。
レコキン
2011/08/01 11:07
トニーさん亡くなられたのですか。私もトニー・パスのリムを持っています。最近新しいネックを手にいれたので付け替えようかななんて考えたりしています。大切なトニーさんのリムこれからも大切に使いたいです。
nakabon
2011/08/07 04:42
訃報に接し、非常に残念です。
ワタシ個人的にはレギュラーリムとTPSリムのBjを所有しましたが、どちらもそのBjの個性を最大限に引き出す素晴らしいものです。感謝しております。
岡1
2011/08/08 01:51
岡1さん
レギュラーリムとは、シンスカートではないですよね?
また、バーチ製ですね?

2011/08/08 06:52
ワタシが所有したのは、stellingのレギュラーリム(シンスカート・バーチ)とデザートローズ(TPSリム)です。もちろんstellingもスコットさんにセットして頂きました。悲しいかな事情があり、stellingは手放してしまいましたが、デザートローズは一生の宝物です。ワタシは(おそらく数少ない)レギュラーリム→TPSリムへの乗り換え組ですが、TPS=廉価版なんてとんでもない!しっかりしたコンセプトを持つ抜群のリムです。これは使用してみないと解りません(^_^.)あぁ声を大にしてトニーさんに伝えたかったなあ、と思います。
岡1
2011/08/08 23:37
岡1さん

おっしゃるとおりで、TPS=廉価版ではありません。価格を抑える方法を摸索しましたが、そのために品質を落とすことは選択肢になかったようです。皆さんが耳で感じられる可能性のある両者の違いは、シンスカートになっているか、そうでないかの1点に尽きると思います。そして、どちらがいいかは、その方の好みにもよると思います。岡1さんは、たまたまTPSで作ったバンジョーを実際に弾いて、その音を気に入ってオーダーされたのですから、それが正解だったと思いますよ。

当初の私の紹介の仕方がまずく、廉価版という印象を与えてしまったかもしれませんが、それは真実とは異なっていました。この場で改めて訂正させていただきます。


R
2011/08/09 10:16
皆さん、コメント欄にトニーへのメッセージを書き込みいただいて、誠にありがとうございました。

日本での状況は逐一報告していましたので、しだいにファンが増えていたことを知っていましたし、非常に喜んでいたと思います。(自分が行ったことのない国で、自分の作ったものを愛用してくれてる人たちがいるなんて、彼にとっては嬉しくも不思議なことだったでしょう。

このブログを始める前は、情報不足のためトニーのリムが誤解されている面がありました。そうした情報が独り歩きすることを心配し、正しい情報と正しい使い方をお知らせすることが、もともとこのブログを始めた大きな理由の1つですが、彼のリムが正しく評価されるようになってきたのは、私たちが情報を発信したことだけではなく、愛用者のおひとりおひとりが正しい情報と適正な評価を広めてくださったおかげだと思います。本当にありがとうございました。今後もトニーが遺してくれたものを守るべく頑張っていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
R
2011/08/09 13:05
今後の課題は、トニーさんがいなくなっても、品質と鳴りを如何に継続させて行くかですね。

2011/08/09 18:37
おかしな憶測や噂が出てくるといけないので黙っていましたが、ビジネスは数年前(TPSリムが出てきた頃)にすでにキービーに譲っていました。とはいえ、しばらくの間はトニーがフロントマンとしてお客様の窓口となり、徐々に現場から離れていきました。このことはアメリカでは知られていた事実で、バンジョートークに出演した際には、彼とビジネスの関わりについて、「ってことは、いわば君はケンタッキーのカーネルサンダースみたいなもの?」なんて、的を得ているのか得ていないのか、よく分からないこと言われてましたっけ。(笑)

キービーは、トニーが仕事を始めた初期の頃から彼の片腕として働いていた人物で、これまでもずっと真面目に取り組んできましたし、それは今後も変わらないでしょう。スコットとしましても、トニーに約束したとおり、キービーを全面的に支援していきますので、皆さんにはご安心していただきたいと思います。

2011/08/09 19:15
安心ですね。さすがトニーさん、ちゃんと後継者を十分育てられた後、天国に召されるとは。キービーさんに一度お会いしたいです。

2011/08/10 06:54

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トニー・パス永逝 デザートローズ・バンジョー/BIGLOBEウェブリブログ
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