デザートローズ・バンジョー

アクセスカウンタ

zoom RSS RB-250をトニー・パスの(レギュラー)リムに換装しました

<<   作成日時 : 2009/11/30 19:22   >>

トラックバック 0 / コメント 8

最近再び、トニー・パス・ウッドリムのご注文が増えています。(波みたいなものがあるんです) 換装した方から「リムを変えただけでこんなに変わるのか」と驚きのメールをいただくことが多く、トニーのリムの良さを認めてくれるプレーヤーががジワジワと増え続けていることをとても嬉しく思っています。そんな中でも今回は、RB -250のリムをトニー・パスのリムに変えたケースをご紹介したいと思います。


このお客様(便宜上、Aさんにしておきます。イニシャルではありません)は複数のバンジョーをお持ちですが、その中でギブソンRB-250のポットをベースにした1本をメインに弾いていらっしゃるとのお話でした。パワーに関してはご不満があったそうですが、音色はとても気に入っていらっしゃったのだそうです。

しかしこの夏、当ブログのリムのハガレに関する記事が気になってポットを分解してみたところ、リムの層にハガレや隙間がなくホッとしたのも束の間、トーンリングとリムの間にフェルトのようなものが4枚挟んであるのを発見してビックリなさったんだそうです。不思議なことに、この夏お預かりした別なRB-250のリムにもフェルトが4枚張られていたので、ご連絡があったとき、すぐに様子が想像つきました。

画像



Aさんは、不満に感じていたパワー不足はこれが原因ではないかと考えられ、また、知ってしまった以上このままにはしておけないということで、ご相談をいただきました。最初は「音色は気に入っている」ということで、リムの修理という話が出ました。でも、『マルチプライリムの断面』でふれたとおり、マルチプライリムにお金をかけて修理するのはお勧めできないので、「3プライリムでもいいから、新しいものに変えたほうがいい」と説明しました。Aさんは検討の結果、思い切って、前から興味を持っていたトニーのリムに換装することに決められました。この際だからトーンリングも変えようか、ともお考えになられたようですが、「トニーのリムに変えるなら、それだけでその違いに満足してもらえるはずだから」ということで、今回はトニー・パスのレギュラーリムに換装するのみにとどめることをお薦めしました。

   お断り:
   こういうとき、どうアドバイスすべきか悩みます。ビルダーとしてのスコットは、
   ゆるいトーンリングをシムでフィット調節することは認めていません。(高価な
   トーンリングをつけても、リムとのフィットが悪ければお金のムダと考えてい
   ます) でも、そういうバンジョーをすでにお持ちの方全員に「リムを変えなさ
   い」と言うことはありません。これまでそれでよしとしてきたのだから、それ
   でいいじゃないか、という考え方もあります。メインのバンジョーは他にあっ
   て、サブとして使っているという方もいるでしょう。要は、そのバンジョーに対
   して、お客様が何を望んでいらっしゃるのか、なのです。



さて、RB-250というと、2ピースフランジのバンジョーです。私の把握する限り、国内のお客様で2ピースフランジのバンジョーをトニーのリムに換装された方は初めてです。ということで、この改造にはかなり興味がありました。というのも以前、コメント欄で、私自身がこんなふうに書き込んだからです。


『トニー自身も、1ピースフランジ用のリムより、2ピースフランジ用の厚いリムのほうが、自分のリムのメリットは大きいと考えているそうです。』

トニー・パスのリムをつけたRB-250。どんなふうに生まれ変わるのでしょうか。ワクワク。



画像


画像




換装から1カ月後、トニー・パスのレギュラーリムと2ピースフランジの組み合わせは最高、との嬉しい連絡が入りました。(面白いことに、最後に少々不満だった点を、メイプル製Zブリッジからバーチ製Zブリッジに変えたら、ドンピシャリだったそうです (*))

   *:メイプル製とバーチ製の優劣の問題ではありません。そのバンジョー
     との相性や、プレーヤーが何を求めているかによって、どちらがいいか
     決まります。

実はAさんと私の間で比較用のサウンドファイルを作ってアップしてみようかという企画があったのですが、やはりサウンドファイルって難しいんですよね。どうにでもいじれちゃうし、弾いている本人が実際に聞いている音と違う、なんて思ってしまうと、泥沼に入っちゃう。(笑) なので、今日のところは、Aさんのコメントをご紹介します。


僕は旧RB-250の音が(音量・音圧は別として)すごく気にいっていたのですが、今回換装していただいて、世間一般で良いと言われているマスタートーン系のワンピースフランジ・フラットヘッドの音に近づいたような印象です。(2ピースの特徴は残しつつも)


Aさんは音に厳しい方で、また、気に入らなければお世辞で「いい」とおっしゃる方ではありません。だから、Aさんからの「最高!」というメールは大きな意味がありました。

さらに面白いなと思ったのは、リムを換装してその違いに満足していらっしゃるのと同時に、Aさんがもともと好きだったこのバンジョーの音の本質は変わっていないという点です。その点は、バンドのメンバーの方も指摘していらっしゃるそうです。

以前、『トニー・パスのリムについて嬉しい感想をいただきました』の中で、トニー・パスのリムは「黒子」であるという話をしました。そのとき、スコットの言葉を以下のように紹介しました。


トニー・パスのリムを搭載したバンジョーの音を聴いている時、皆さんの耳に聴こえているのは、“トニーのリムの音”ではありません。皆さんが聴いているのは、トニーのリムが引き出した、そのバンジョーの音なのです。

トニーのリムをつければ間違いなく変化を感じていただけると思いますが、それまでの音とは異質なもの(方向性の違う音.)に変わる、ということではありません。

そのバンジョーにもともと備わっていた能力や個性、今まで活かされていなかったものを、ローポジション〜ハイポジションまですべての音域においてバランスよく引き出し改善するのが、トニーのリムの魅力なのです。



Aさんのメールを読んでいて、ふとこのことを思い出しました。





トニー・パスのリムは、スコットが現代作られているリムの中で最高のリムと惚れ込んでいるウッドリムです。ガンコ職人は、新製品が出てくるたびに「今度のは素晴らしい!」と言うことはありません。(笑) 自分が納得したものだけをお薦めしています。ぜひお試しあれ!








   


月別リンク

コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
トニーパス・リムとバーチ製Zブリッジにばんざいです!やわらかい音、リッチな音色、余り強すぎない音(ピンピンした音ではないと言う感じ)、しかしボリュームは欲しい方には、このバーチ・ブリッジをお勧めします。しかし、オリジナル・トニーパスとは珍しいですね。

2009/11/30 20:23
オリジナル・トニーパスって、私が書いたどの個所のことですか? レギュラー・リムのことかな? 稲さんのバンジョーについているのが、コレですよ。弟分のTPSリムと区別するために、日本の皆さん向けに私が勝手に「レギュラー」をつけ足しました。
R
2009/11/30 20:35
今のバンジョーを売って、デザートローズ・バンジョーへ考えたくなりますね。
うみやま
2009/11/30 21:34
貴重なビンテージですから大事になさってください。そう言っていただけるだけで光栄です。
R
2009/11/30 21:54
うみやまさん、まだデザートローズ・バンジョーを持っておられないのなら、ぜひお勧めします。私は、スコットさんに出会って、素晴らしい音のバンジョーを作って貰ってからは、バンジョーを弾くのがとても楽しくなり、またいつも同じ良い音(安定している)がするので、ある日は一日弾いている様な状態もあります。それでも全く飽きないのです。若い時、一時プロの様な状態だった時は、バンジョーを弾くのがいやだったのですが。Rさん、そうそう「レギュラー・リム」です。では、それはシンスカートですか?

2009/12/01 20:12
もっちろん、シンスカートですよ〜!
R
2009/12/01 21:01
な〜るほど。私は、すっかりシンスカートではないトニーパス・リムだと思っていました。この結果からすると、シンスカートはオールマイティーの様ですね。

2009/12/01 22:13
特注すればシンスカートでないトニー・パス・リムも作ってくれると思いますが、もしシンスカートがイヤだというならTPSリムにするほうが早いかもしれませんね。
R
2009/12/01 22:26

コメントする help

ニックネーム
本 文
RB-250をトニー・パスの(レギュラー)リムに換装しました デザートローズ・バンジョー/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる