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zoom RSS 2ピースネックと木目の関係

<<   作成日時 : 2009/08/27 14:58   >>

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これまで何度か2ピースネックのことが話題に挙がりました。量産メーカーが2ピースネックを作る最大の理由は木材の入手し易さ(=コストダウン)ですが、スコットが「正しくやれば、むしろ1ピースよりも反りやねじれにくいネックにすることも可能」と考えていることは、その度にお話してきました。でも、どうも私の説明が分かりにくかったようなので、今日は図解しちゃいますよ〜。


「正しくやる」というのが、木目の方向に関連していることは、皆さん、容易に想像つくと思います。しかし、スコットが問題視するのは、こういう(↓)ように外から見えるところではありません。(「ある程度、推測することは可能だが、」だそうです)

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実は、スコットが問題視するのは、ネックの断面です。完成後のネックの場合は、ポットと接する部分で、その一端ですが、見ることができます。


まず、教科書どおりの理想的なものは、こんなふうに、年輪が右も左も縦になって見えるものです。


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でも、現実にはこんなお手本のようなものは存在しませんので、現実の世界で理想的なのは、こんなふう(↓)に左右対称のものなんだそうです。こうした2枚を選び、さらに真ん中に接着剤が加わると、1ピースネックよりも反りやねじれが起こりにくい、また、物理的な力が加わっても耐えられる、強度のあるネックになるそうです。(絵の下手な点はお許しを)


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こういう(↓)のは、良くない例ですね。

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左右対称でも、水平はダメです。

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先日ご紹介したEpiphoneのカスタムネックも、仕入れの時点で、このポイントにこだわりました。細かい注文に応じてくれるところを探して仕入れた材なので、本来はコストダウンのための2ピースネックのはずが、結果的に1ピースネックよりもコスト高でした。 (でも、1点物のカスタム製作とは、そういうものです)

そういう観点から、2枚張り合わせた材をご覧ください。(この目的のために画像を撮っておくのを忘れたので、あまりいい画像がありません。残念!)



これはヘッドストック側。はっきり分かりますね。教科書どおりのパターンです。

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ポット側は、残念ながら写真撮ってませんでした。でも、一部、様子が伺えますのでご覧ください。チェックすべき個所は、赤線でかこった部分ですからね!

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ついでにヘッドのほうも、もう1枚。

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どうですか? 皆さんは、こうした観点からネックというものを考えたことはなかったのではないでしょうか。良い楽器を作るために、皆さんからは見えないところでも、こうしていろいろとこだわってるんですよ。


最後に。。。 こういうこと書くと、自分の楽器が気になってしかたがない方もいるでしょう。(そうそう、そこのあなたですよ〜) でも、仮にご自分の楽器が理想的なパターンではなかったとしても、「私は不良品を買わされたのかぁ〜〜!」なんて過剰反応なさらないようにくれぐれもお願いしますね。 





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コメント(15件)

内 容 ニックネーム/日時
Rさん、いやー、知らない事がまた知識となりました。(年輪合わせの件)また、2ピースネックの方が、強度的に優れていることは直感的に理解していました。

2009/08/27 19:39
皆さんに代わってスコットに質問をぶつけると、面白い話が沢山聞けるんですよ。役得、役得。 また何か情報を仕入れてお話しますね。
R
2009/08/27 21:15
いや〜、おもしろい!

私はオベーションのギターを持ってますが、これも5ピースの貼り合わせネックです。

このギターを手に入れるときにお世話をしてくださったルシアーの方が「ちゃんとチェックして買わないとネックがねじれることがある」と言っておられました。

木がねじれたり反ったりするのは、木目の方向が関係しているのでしょうから、それをうまく組み合わせれば上手く作用し合ってねじれに強いネックになるんでしょうね。トニーパスのリムのブロックの組み方も同じ原理でしょうか?

2009/08/27 22:21
トニーの狙いはきっとたくさんあると思いますが、私が知っている主なことは2つです。1つは、以前にもお話た、(形の変わらない、正円のままの)安定したリムを作ること。そのために、プライリムのように木を無理に曲げることはせずに、ストレスのかかっていないブロックでリムを作り上げました。また、真上から見ると、木目がちょうど年輪のようになるように、ブロックのカット&組み立てをしています。トニーは、自分のリムは放っておいても(プライリムとは異なり)正円のままでいると言っていました。確かにこの方法だと、膨張も収縮も均等になりそうですね。

2つ目は、強度などとは無関係で、音に関係しているのですが、以前お話したとおり、とりあえず今のところ公表はしないことにしています。とは言え、トニーが「秘密といっても、答えはみんなの目の前にあるんだよ」と言うように、話を聞いてリムを見れば、誰でも「な〜るほど」と思うようなことなのです。答えは目の前にあるのに、普通の人は気づかない。そういうことを思いつく人ってスゴイな〜と思ってしまいます。
R
2009/08/27 23:23
えっー、なんだろう?
と言っても、自分のバンジョーを解体してみる気はありません。スコットさんに作って頂いた状態が一番いいと思っているからです。(昔は違いましたが)「鳴っているときは、Dont’touch!」ですよ。(これはスコットさんも言っていました。)

2009/08/28 22:04
多分スコットは、「稲さん、そのとおり!」と言うと思います。バンジョープレーヤーには、あちこちいじったり、パーツ交換したりするのがお好きな方も多いようですが、パーツが馴染んで鳴るようになる前に「なんか違う。今度はこれを変えてみよう」といじり回して、良い結果を得られない方も多いとか。(判断が早すぎ、ということですね) 「パーツをあれこれ交換するもあちこち調節するのもいいけれど、どこかの時点でそうした作業をストップし、一定の状態で弾き続けて経過を見ることを考えなければだめですよ」というのがスコットの口癖です。

ご自分のバンジョーを解体しなくても、「トニー・パスのリム(あっぱれ編)」の写真でも一端を見て取れます。ステリングのリムなので、ちょっと分かりにくいかもしれませが。。。 写真を見てもピンとこない方は、解体して実物を見てもおそらくピンと来ないと思いますので、解体するのはやめてくださいね。
R
2009/08/28 23:14
全くその通りですね。
「パーツをあれこれ交換するもあちこち調節するのもいいけれど、どこかの時点でそうした作業をストップし、一定の状態で弾き続けて経過を見ることを考えなければだめですよ」です。ですから、何にも調整もしなくてずっと弾き続けてきたバンジョーに良く鳴る物があるのですね。それで、私はヘッドが古くなっても交換するのがこわいのです。

2009/08/29 06:54
この週末も出張でした。でも、アジア方面ばかりで北米は縁がないです。

トニー・パスのリムの秘密、私も実物を手にしたことが無いので想像するしかないです。

2009/08/31 22:32
お帰りなさい。来月スコットがIBMAに行くのでチケットを取りましたが、成田→ナッシュビル、乗り継ぎ含めて17時間35分だそうです。(プラス、松本→成田で5時間です) 長旅はきついので、私はアジアが精一杯です。

>トニー・パスのリムの秘密、私も実物を手にしたことが無いので想像するしかないです。

写真でも「そう言われれば、なるほど」という感じです。(反対に、実物を見ても言われなければ分からないと思います) 答えは発表できませんが、「もしやコレ?」と思いつかれたらメールでご連絡を。当たっている場合に限り、正直に「正解です」と言いますから。
R
2009/08/31 23:47
17時間35分はかわいそうです。
「早う、お帰り」(関西弁)です。

2009/09/02 20:20
でも、稲さんもいつかIBMAに行くなら、覚悟しておかなきゃ。 新型インフルエンザの問題もあるし、正直、心配です。。。
R
2009/09/02 20:27
17時間35分、しかも空港まで5時間...しかもトランクひとつでと言うわけにはいかないんですよね。

アメリカのフェスに行きたい!と20年来の夢ですが、飛行機に長い時間乗るのが億劫で...ご飯をいただいて映画をひとつ見たら着いてしまう。そんなくらいで北米に行けないものでしょうかね。

2009/09/02 23:06
恒例のIBMAへの旅が、年々きつくなるみたいです。(笑)1月のNAMMは不景気がもろに影響していたようですが、IBMAはどうでしょうね。
R
2009/09/03 08:25
ところで、今年はどんな作品を携えてIBMA参戦ですか?

2009/09/03 09:11
去年同様、Desert Rose、RKカスタム1本ずつのようですが、まだ塗装の最中で、私も見ていません。仕上がるのは毎年ギリギリなので、写真撮れるか分かりませんが、もし撮れたらブログで紹介しますね。RKカスタムは持ち帰って日本で販売予定です。
R
2009/09/03 09:22

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