デザートローズ・バンジョー

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zoom RSS 【ちょいネタ】木の種類と音の関係(?)

<<   作成日時 : 2009/03/09 18:02   >>

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コメント欄に寄せられたご質問を、代わりにスコットにぶつけたところ、長々とした答えが返ってきました。一度はふれておいたほうがいい話題かもしれないので、ちょこっと取り上げておくことにしました。



コメント欄に、M.T.さんが、こんなご質問を書き込んでくれました。(ありがとうございます)


「確か以前Scottからもらったメールに、メイプルでもセットアップ次第ではJ.D.Croweの様な音が出せるので、ネックやリゾネーターの木の種類は本当はそれほどこだわらなくても良い というような事が書かれていた様な記憶があります。一般的には マホガニー=>ウォルナット=>メイプル と音が固くなっていくと考えられていると思いますが、Scottのようなプロの手にかかれば 木の種類と音にはそれほど大きな相関性はなくなってしまうものなのでしょうか? 」



数学のように答えは1つではありませんし、異なる考えを持ったビルダーも当然いるでしょうけれど、以下は、長年の経験から得たスコットの考えとして読んでください。(即答したものなので、後でじっくり考えれば、「もう少し別な言い回しがあったかも」と思う点もあるかもしれません。なので、心優しい皆様、揚げ足はとらないでくださいね。


スコットの話を聞きながら走り書きしたメモをまとめます。


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木の種類がバンジョーの音に影響を与える可能性を否定はしません。しかしそれは、バンジョーの音に影響を及ぼす数々の要素の中の1つにしか過ぎません。

確かに、木の種類によって、それぞれの音の特徴はあり(え)ます。ローズウッドのマーティンギターなら、どんな音がするか聴かなくても容易に想像がつきますし、マホガニー製とは明らかに音が異なります。

しかし、バンジョーは、ギターやバイオリンのような他のアコースティック楽器とは全く異なる楽器なのです。バンジョーには金属パーツも使われているからです。そのため、木の種類だけでなく、金属パーツの選択によっても、音は変わります。

さらに、バンジョーは、金属パーツを木のパーツと完璧にフィットさせなければいけない。つまり、異質なパーツをどうフィットさせて1つの楽器に完成させるのかがバンジョーにおいては非常に重要であり、ありとあらゆる要素が組み合わさって、そのバンジョーの音を決めるのです。



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同じ種類の木でさえも、「こんなことが現実にある」というエピソードをスコットが話してくれました。


何年も前に作ったデザートローズのサンプルバンジョーが、メイプル製なのに、マホガニー・バンジョーのような音がする。。。

あっちをゆるめたり、こっちを締めたり、何をどういじっても、やっぱりマホガニー・バンジョーのような音がする。。。  

別にマホガニーの音ではマズいというわけではないけれども、ビルダーとしてはどうにも納得がいかないというか、気になって仕方がない。。。

その後も試行錯誤した結果、最後に、ようやくメイプルらしい音になったそうです。何をしたか気になるでしょ?




ブリッジを変えたんですって。

それまでつけていたメイプル製のZブリッジを、別なメイプル製のZブリッジに。 


    ※ Zブリッジをお買い上げくださった方にお送りしているガイド
      に、「他メーカーのブリッジと比較すると、Zブリッジは品質
      の一貫性に定評があり、どのブリッジでもZブリッジの効果
      を得ることができますが、木という自然素材で作られており、
      1つ1つに個性がありますので、音のニュアンスやフレーバ
      ーは微妙に異なる可能性があります」と記してあるのです 
      が、これもその一例なんでしょうね。

      「僕が経験した中で、これが最も劇的ともいえる顕著なケ 
      ースですが」(by Scott)



最後にもう1つ、音に影響を与える重要な要素。

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それは、皆さんの右手です。

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確かに、デザートローズのサンプル・バンジョーを試奏していただくと、セットアップを変えていないのに引き手によって印象が変わるというのは、Rも自分の耳で確認しました。


最後に、スコットから付け足して欲しいと言われたことを書いておきます。


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バンジョーの音は、さまざまな要素で変えることができると言いましたが、もしも誰かから「JDクロウのような音のバンジョーを作ってくれ」と言われれば、迷わずマホガニーで作りますよ。わざわざメイプルを選択して、「よ〜し、メイプルでJDクロウの音に近づけみよう」などと考えるほどあまのじゃくな人間ではありません。(g)

ついでにお話しておくと、もし「スコットのお薦めするもので」と言われれば、ウォルナットでしょう。ウォルナットのバンジョーは、ウォルナットらしい音だけでなく、メイプル寄りにも、マホガニー寄りにも変えることができますからね。


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奥深くて面白いですが、下手に足をつっこむと大変な世界でもありますね。

ハイ、足つっこんだ人、誰ですか〜?







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コメント(10件)

内 容 ニックネーム/日時
「右手」まさしくその通りですね。
あちらの書き込みを見ていて同じことを思いました。

以前、噂ではありますがアール・スクラグッスが弾いたら、どのバンジョーでもやはり彼の音になると聞いたことがあります。

同じ経験(?)として自分の楽器を他の人に弾いてもらって「自分のバンジョーがこんなきれいに鳴るんだ」と感じたこともあります。自分ではそんな音が出せないので、やはり右手のタッチやタイミングなんでしょうね。

2009/03/09 19:01
全く、右手です!
フィンガー・ピックによっても大きく変わりますね。
今、私は、ナショナル製とサミー・シラー製と2セットを常に持っていまして、使い分けをしています。ブルーグラスの時は、基本ナショナル製で、日本語フォークの時はサミー・シーラー製です。しかし、その日、その場所によって、弾いてみて良い方を選んでいます。楽器によっても変えますが、これも絶対がなく、その時によって変わります。しかし、音の違いは、右手が同じと言う条件で比較しているのですよね。以前、スコットさんが、「JDクローの様な音と言われたら、かれの右手を持ってくるしかないよ。」と言っていました。

2009/03/09 20:34
「確かにそう言った」って笑ってました。でも、セットアップ前などに、お客様から音のご希望を伺うときの、ひとつの目安になることは間違いなさそうです。お客様の好みやイメージする音を理解するには、情報は多ければ多いほどいいので、遠慮せずに「JDクロウ」でも何でも言ってくださいね。ただし、その後は話し合いです。(笑)
R
2009/03/09 22:15
>以前、噂ではありますがアール・スクラグッスが弾い
>たら、どのバンジョーでもやはり彼の音になると聞い
>たことがあります
ずっと昔、30年ほど前Don Reno(ドン・レノじゃなくてダン・リノだよってスコットさんなら言うかな(笑))が来日した時、新宿三越でサイン会がありました。その時、Cora is Goneを歌ってくれたんですが、バンジョーを持ってきてなかったんで、たまたまファンが持ってきていた、当時数万円の国産のバンジョーを借りて弾きました。その時、チョーキングがScruggsの音がしたんでビックリしました。究極は楽器じゃないんだなってその時思いました。
チョーキングなんで右手だけじゃなくて右手と左手のタイミングなんでしょうね。
pitta
2009/03/10 22:43
pittaさま

その場にいた多くの方が同じ衝撃を受けたのでしょうが、誰よりも驚いたのはバンジョーの持ち主はだったでしょうね。

余談ですが、スコットのお父さんがDonでした。(スコットはアメリカの、特に西海岸の人ですから、やっぱり「ダン」に近い。)DonはDonaldのショートバージョンで、実はスコットのファーストネームはDonaldです。Scottは実はミドルネームなんですよ。Don、Donaldと呼ぶと、チョ〜嫌がります。(笑)
R
2009/03/11 08:57
松さん
実は、私はラルフが大好きで、アレン・シェルトンも大好きで、今ではジム・ミルズが大好きです。だから、スコットさんと「NEWアーチトップ」に挑戦したのです。ジム・ミルズは、有名なRB75オリジナルですが、このNEWアーチトップはプリウォー・フラットヘッドにとてもよく似た音がするのです。そして、なんと低音がすごいのです。おすすめ致します。

2009/03/12 21:36
稲さん
ラルフ、アレン・シェルトンどちらもすてきですね。あと、ギブソンのアーチトップとはちょっと違いますが、エディ・アドコックも良いですね。
アレン・シェルトンと言えばBow-tieのRB-250ですが、ポスト・ウォーのギブソン(4穴のアーチトップ)ももう少し話題になっても良いような気がします。

2009/03/12 22:42
ジム・ミルズ良いですね!本当にバンジョーを良い音で鳴らせる人と思います。ま、良いバンジョーも沢山持っているようですけど・・所で、戦前のワンピースの40ホールアーチトップですけど、これまたフラットヘッドと錯覚するほどディープでメローな音がするのも有るのですよね。ポスト・ウォーのRB-250(50年代はじめの物)にフラットヘッドが有ったという話、どなたかご存知ないですか?
hotrice
2009/03/13 18:48
hotriceさま

下記のサイトによりますと、58年にフラットヘッドが登場してます。また、ブラスリングのRB-250、Bow-tieインレイでブラスリングのRB-150も存在するようです。
http://www.banjophiles.org/SerNumData/BowtieEraGibsons.htm

キング時代のDon Renoの音源を集めた4枚組CDのボックスジャケットで彼が手にしていたBow-tieのトップテンションバンジョー(確かギターヘッドにフラワーポットのインレイ)の正体を誰かご存じないですか?これもfloor-sweep?

2009/03/13 20:25
アーチトップの話題沸騰ですね!
うれしーいです。
NEW Archtopは、実はあのジムミルズの音に似た音がするのです。

2009/03/13 23:18

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