デザートローズ・バンジョー

アクセスカウンタ

zoom RSS トニー・パスのインタビュー (3)

<<   作成日時 : 2007/12/17 17:07   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

トニー・パスのインタビュー、今日は、特許デザインであるThinSkirt誕生のいきさつと、トニーのリムの秘密の一部にふれています。だんだん話の核心に近づいてきましたよ。(R)

〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜

司会:
シンスカートのデザインは、どうしてできたんだい? ある日たまたま薄くし過ぎたとか、失敗したとか? それとも、「ひょっとしたら、このほうがいいかも」って考えたのかい?

トニー:
いや、全然違う。ある日、リー・バンジョーのチャック・リーから電話があったんだ。チャックは僕のリムをたくさん持っているんだよ。あらゆるサイズ、そして、あらゆる厚みのね。電話でチャックは、「トニー、目の前に君のリムを9つ並べてるんだけど、(それぞれ音が違うんで)木琴みたいだ。曲がひけるよ」と言って、それぞれの音の違いを教えてくれたんだ。そして彼はこう言った。「教えてくれないか。なぜ、リムが薄いほど音に深みがあるんだい?」 僕はしばらく考えて、こう言った。「分からない。でも、ある人物なら分かるかもしれない」ってね。そして、ビル・パーマーに電話をかけたんだ。ビルにいきさつを説明すると、彼は「リムが厚いほど、リムは堅く(more rigid)、リムが堅いほど、音が明るく(brighter)になる」って言った。それを聞いて、僕は思わず自分のおでこを叩いたよ。それくらい分かってたろうに、って。

司会:
なんてマヌケなんだ、って感じだね。(笑)

トニー:
そう、それくらい僕だって知ってたよ。(笑) あることを思いついた僕は、リムを2つ作れる幅の木材を用意して、2つにカットし、ギブソンスタイルの全く同じリムを2つ作ったんだ。ビル・パーマーに電話をし、「聞いてくれ。リムを2つ作ったんだけど、音に違いがあるかい?」って訊いた。するとビルは「全く同じ音だ」と答えた。僕は「20分後にもう1度かけ直す」と言って電話を切ると、リムの1つと共に工房へ戻り、スカートを1/2インチに削ったんだ。で、またビルに(2つのリムの音を)聞いてもらうために、両方のリムを交互に叩いた。ビング、ボング、ビング、ボング、って感じで。するとビルから「1音違う。一体、何をしたんだ?」と言われたんで、彼にすべてを説明した。その後、僕はシンスカートのギブソンスタイルリムを2つ、シンスカートのステリングスタイルリムも2つ作り、1つのステリングリムをデイヴ・シャンクマン、もう1つをジェフ・ステリングのところへ送り、ポール・ホプキンズに(ギブソンリム)1つ自分で届け、ビル・パーマーのところへも(ギブソンリムを)1つ送った。「試してみてくれ」って言ってね。後にポールのレコーディングスタジオへ行くと、そのリムで作ったバンジョーを、ポールはすごく気に入ってくれていた。誰もが「こいつはダイナミックだ」と言って、ジェフからは「(ステリング用リムの)注文をシンスカートに変更してくれ」っていう電話がきた。

司会:
そんなことだったのか。

トニー:
そうだ。

画像


司会:
実は数週間前に、ジェフ・ステリングに番組に出てもらったんだ。

トニー:
聞いてたよ。

司会:
ワォ、聞いたかい、みんな。トニーもこの番組を聞いてくれてるんだって。トニー、君の人生、他に楽しみないのかい?(笑) この番組聞いてくれてるのは、父ちゃん、母ちゃんばかりだと思ってたよ。とにかく……僕は君のリムがすごく気に入ってる。

トニー:
ありがとう。

司会:
君のリムをつけると……さっきも言ったけど、パワーとか、トーンとか……そういうのは主観的だけど、パワーとかボリュームに関しては、君のリムにステリングのトーンリングとフランジを組み合わせると、ものすごいパワーだ。

トニー:
ああ、ステリングだとそうだね。ギブソンスタイルを弾くブルーグラスプレーヤーの中には、あれほどのパワーは要らない人も多い。確かに、パワフルだ。Banjo Hangoutで「ブロックリムvs. 通常のプライリム」が論議されてたけど、僕にはプライリムを否定する気持ちなど全くないんだ。

司会者:
分かってるよ。好きな人が買えばいい、ってことだよな。

トニー:
そう。僕は、プライリムより良い物を作ろうと考えてたわけじゃない。そんな考えは微塵もなかった。僕は誰にも1度たりとも言ったことはないよ、「僕の作るリムが世界一のリムだ」なんて。そんなことは、誰にも言ったことがない。だけど、こうは言ったことがある。「僕の作るリムは、最もconsistentな(固定した、動かない、しっかりした)リムだ」とはね。僕の求めたものは、consistency(変わらないこと)なんだ。僕は、プライリムのカットもしていて、5年間ずっと実験をしてきたんだけど、僕がカットした(プライ)リムも、他の人から送られてきた(プライ)リムも、1つとして真円(完璧な円)のものはなかった。

司会者:
本当かい?

トニー:
確認したリムには、ファーストクオリティーやその他のメーカーの新品リムも含まれてた。(真円に)削った後、リムを作業代の上に置いておくと、20分後には形が変わっていたよ。

司会者:
冗談だろ?

トニー:
本当だよ。

司会:
それは知らなかった。君のリムはとてもrigid(動かない、固定した)だよね。だって……

トニー:
僕のリムは膨張する時も収縮する時も(どの方向にも)対照的に変化するから、常に真円のままなんだ。

司会:
構造的にそうだろうね。

トニー:
そのとおり。木のprecision(正確さ、精度)が保たれるのは、たった10分だ。それが限度だよ。よく、「トーンリングと(リムと)のフィット具合は、こんなふうにしてくれ」みたいなことを言われるんだけど、そんな時、僕はこう答える。「今は3月だよ。11月はどうするつもり?」ってね。

司会:
本当だよな。

トニー:
木は四季で変化してしまう。1年中、膨張したり収縮したりする。それを止めることなんてできないんだ。家のドアと同じだよ。

司会:
君の言うとおりだ。

トニー:
1年のうち1ヶ月、家のドアが開かなくなったり閉まらなくなったりする時期がある。

司会:
ああ。僕は南部の、オーリンズからそう遠くないところの出身だが、とても暑いんだ。だから季節は2つだけど、湿度は変化する。


(次回へ続く…)

月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
トニー・パスのインタビュー (3) デザートローズ・バンジョー/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる